
寝る前の読み聞かせで、英語の絵本を開いた夜。”The very hungry caterpillar…”と読み始めた自分の声が、思いっきりカタカナで。ふと不安になって、スマホで自分の音読を録音して聞いてみて、そっと絵本を閉じた——。
「私の発音が悪いせいで、子供に変な発音がうつったらどうしよう」「語りかけ育児がいいと聞くけど、私の英語じゃ逆効果じゃないか」。そんなご相談を、これまで何度もいただいてきました。
私自身、英語に自信がないままアメリカで暮らして挫折した母親です。だからこの不安は、痛いほど分かります。でも、長年たくさんの親子を見てきた今、はっきりお伝えできます。カタカナ発音のお母さんの読み聞かせは、やめる方がずっと損失が大きいのです。
親の発音が悪いと子供にうつる?——答えは「音源の割合」で決まります
まず、正直にお答えします。もしお子さんが耳にする英語が「お母さんの英語だけ」なら、影響はゼロではありません。子供は聞いた音をそのまま吸収するからです。ここをごまかして「まったく心配いりません」とだけ言うのは、誠実ではないと思うので、先にお伝えしておきますね。
でも、ここが大事なところです。子供の発音は「最初に聞いた音」で一生決まるのではなく、「いちばんたくさん聞いた音」に寄っていきます。考えてみれば、地方から都会に引っ越した家庭のお子さんが、親の方言ではなく友達の言葉を話すようになるのと同じです。子供は、周りにあふれている音のほうへ自然に育っていくのです。
つまり、ネイティブの歌や絵本の朗読音声、そして正しい音で話す先生とのレッスン——「大量の正しい音源」が生活の中にあれば、お母さんのカタカナ発音が子供の英語を決めてしまうことはありません。心配すべきは「親の発音が悪いこと」ではなく「正しい音に触れる量が足りないこと」なのです。
読み聞かせをやめる方が、失うものがずっと大きい
では、お母さんの読み聞かせや語りかけには何の意味があるのか。ここを間違えたくないのです。
親の英語は「発音のお手本」ではなく、「愛着の音」です。
お母さんの声で聞く物語は、発音教材ではありません。「英語は、大好きな人と過ごすあたたかい時間の言葉だ」という感覚を、心の土台に刻むものです。絵本を通じて増える語彙、本を好きになる気持ち、隣に座るぬくもり——読み聞かせが運んでいるのはこれら全部で、発音はそのごく一部にすぎません。
発音を恐れて読み聞かせをやめれば、正しい音は守れるかもしれませんが、「英語=安心で楽しいもの」という一番大切な土台づくりの機会を失います。これは、あとから買い直せないものです。以前英語ができないお母さんへ|安心してください、それは子供にマイナスじゃないという記事にも書きましたが、お母さんの英語力とお子さんの伸びは、皆さんが思うほど連動していないのです。
「役割分担」で考えると、迷いが消えます
整理すると、こうなります。
- 正しい音のインプット——ネイティブ音源のかけ流し、朗読音声つきの絵本、そして先生とのレッスンに任せる
- 安心・習慣・英語を好きになる心——お母さんの読み聞かせと語りかけが担う
お母さんが全部を背負う必要はありません。「音のお手本」の役割を専門の音源に渡してしまえば、あなたはカタカナ発音のまま、堂々と絵本を読んでいいのです。
これは語りかけも同じです。「私の発音で語りかけていいのかな」と迷って黙ってしまうより、カタカナ英語でも”Good morning!”と笑顔で言ってあげるほうが、お子さんの中に「英語は楽しいもの」という土台が育ちます。量のバランスで言えば、お母さんの語りかけが1日にほんの数フレーズなのに対して、かけ流しやレッスンで浴びる正しい音は圧倒的な量になります。この比率がある限り、親の発音が子供の発音を「決めて」しまうことはない——これが、長年たくさんの親子を見てきた私の実感です。実際、お母さんがカタカナ発音でも、正しい音源をたっぷり浴びて育ったお子さんが、ある日お母さんよりきれいな発音で歌い出した、というご報告を何度もいただいてきました。
家庭で今日からできる3つのこと
- 読み聞かせに「音声つき絵本」を混ぜる——朗読音声を一緒に聞いてから、お母さんの声でもう一度読む。正しい音とあたたかい声、両方をお子さんに届けられます。
- 発音を隠さず、楽しそうに読む——子供が敏感に感じ取るのは発音の良し悪しより「お母さんが英語を楽しんでいるか」です。恥ずかしそうに読むほうが「英語は怖いもの」と伝わってしまいます。
- 子供に発音を直されたら、喜ぶ——「え、そうなの?すごい、ママに教えて!」。この一言で、お子さんは「聞き取れた自分」に自信を持ちます。親が完璧でないことは、子供が先生になれるチャンスです。
絵本選びや読み聞かせの進め方は、英語絵本の選び方と読み聞かせのコツ|多読につなげる3ステップにもまとめています。音声つきの絵本から多読へつなげていく流れは、カタカナ発音のお母さんにこそおすすめしたい方法です。
「正しい音源」の部分は、安心して任せてください
あい子供英会話では、毎月審査とトレーニングを重ねたフィリピン人講師が、1回20分(未就学児は10分もあります)のマンツーマンレッスンを週3回〜週5回お届けしています。毎日のように正しい音を浴びて、フルセンテンスで話す練習をする——「音のインプット」はレッスンが受け持ちますから、お母さんは家庭で、愛着の音を担当してあげてください。日本人の教育プランナーが毎月、レッスンの外で進捗を分析して家庭学習のアドバイスもお伝えするので、「家では何をすればいい?」と一人で抱え込む必要もありません。
気になる方は、無料体験でお子さんが本物の音に触れる様子をのぞいてみてください。公式LINEでは診断シートと言葉かけマニュアルもプレゼントしています。
カタカナ発音のままでいいんです。今夜もどうぞ、絵本を開いてあげてください。役割分担しながら、一緒に育てていきましょう。
