1台のパソコンの前に、兄弟ふたりを並べてのオンライン英会話。上の子はスラスラ答えて、ちょっと退屈そう。下の子は、お兄ちゃんの陰に隠れるように黙って画面を見ている。先生が下の子に質問すると、答えたのは——横から口を出した上の子。
「兄弟一緒に受けさせているんですが、これでいいんでしょうか」というご相談は、本当によくいただきます。まずお伝えしたいのは、一緒に受けさせたい気持ちは何も間違っていない、ということ。月謝も時間も、きょうだいがいれば2倍。ひとつのレッスンで済むなら、と考えるのは当然です。私も母親として、その計算を何度もしたことがあります。
でも、レッスンの画面の中で起きていることを分解すると、「一緒」には見えにくい落とし穴があるのです。
兄弟一緒のオンライン英会話がうまくいきにくい構造
問題は、子供たちのやる気でも相性でもなく、構造にあります。
- レッスンの照準がどちらにも合わない——年齢やレベルに差があると、先生は真ん中に照準を合わせるしかありません。すると上の子には簡単すぎて物足りず、下の子には難しくてわからない。ふたりとも「ちょうどいい難しさ」の外に置かれてしまいます
- 発話量が半分以下になる——ただでさえ限られたレッスン時間の「話す番」が半分に。しかも実際には、答えられる上の子に発話が偏りがちです
- 比較が生まれて、下の子が黙る——これが一番切ない構造です。すぐ隣に「自分より上手に言える人」がいると、下の子は間違えるのが怖くなります。間違える前に、お兄ちゃんが答えてくれる。だったら黙っていよう——こうして下の子は「聞いているだけの人」になっていきます
下の子が黙るのは、性格のせいでも英語が嫌いなせいでもありません。比較される場所では、人は口を開けなくなる。大人の私たちだって同じですよね。職場の会議で、自分より英語が得意な同僚の隣に座らされたら——と想像すると、下の子の気持ちが少しわかる気がしませんか。きょうだい間の英語の差については、三姉妹の英語格差に気づいた日でも書いています。
そして意外に見落とされがちなのが、上の子への影響です。自分には簡単すぎるレッスンで「できる側」を続けていると、上の子は挑戦しなくなります。間違えるリスクのある難しい質問に手を伸ばすより、弟や妹の前で「できる自分」でいる方が心地いいからです。物足りなさは退屈だけでなく、成長の足踏みにもつながります。つまり兄弟同時のレッスンは、下の子だけでなく、ふたりともにとって「ちょうどよくない」時間になりやすいのです。
「レッスンは別々、家庭では一緒」という役割分担
では別々にすればすべて解決かというと、それだけでは少し寂しい。私の提案は、場面で役割を分けることです。
- レッスンは別々に——一人ひとりのレベルに照準を合わせ、発話量を100%その子のものにする。「間違えても誰にも笑われない」安全な場所を、それぞれに用意する
- 家庭では一緒に——英語の歌、絵本の読み聞かせ、英語のアニメ。家庭での英語は「勉強」ではなく「楽しい時間」なので、レベル差があってもちゃんと成立します。むしろ下の子は、上の子が楽しむ姿から「英語っておもしろそう」を吸収します
つまり、伸ばす場所は別々に、好きにさせる場所は一緒に。この役割分担なら、きょうだいであることが弱点ではなく強みに変わります。
「別々にすると、その分レッスン時間が短くなったり費用がかさんだりしませんか」というご質問もよくいただきます。もっともな心配です。ただ、50分のレッスンをふたりで一緒に受けるのと、20分ずつ別々に受けるのとでは、一人あたりの発話量は後者の方が多くなることがほとんどです。時間の長さではなく、その子が主役でいられる時間で比べてみてください。それに、隣で誰かが答えてくれる環境では、子供は本気で頭を使いません。「自分が答えるしかない」20分は、隣に頼れる50分より、ずっと濃いのです。
家庭で今日からできること
- 比べる言葉を、役割の言葉に変える——「お兄ちゃんはもう言えるよ」ではなく、「お兄ちゃんが先生役ね、〇〇ちゃんに教えてあげて」。上の子には教えることで最高の復習になり、下の子には「教わる立場」という安全な役割ができます
- 下の子だけの「英語の時間」を5分作る——上の子がいない時間に、絵本を1冊だけ。誰とも比べられない場所でなら、下の子は驚くほど声を出します
- それぞれの「できた」を別々にほめる——「ふたりともよくがんばったね」とまとめず、「〇〇はこの単語が言えたね」「△△はこの文が読めたね」と、一人ずつ。子供は「自分だけを見てくれた」ことを、ちゃんと覚えています
- 英語の歌やアニメは「下の子基準」で選ぶ——家庭で一緒に楽しむ時間は、下の子がわかるレベルに合わせてください。上の子には「簡単すぎない?」と思えても、知っている英語を全部聞き取れる体験は上の子の自信になり、下の子は置いていかれずに済みます
兄弟それぞれに「自分だけの先生の時間」を
あい子供英会話は、マンツーマン専門のオンラインレッスンです。1回20分(未就学児は10分のコースもあります)なので、きょうだいそれぞれが受けても、送迎ゼロで夕方のスケジュールに収まります。週3回以上の頻度で、英語を特別なイベントではなく毎日の当たり前に。マンツーマンだから、上の子には上の子の、下の子には下の子の「ちょうどいい難しさ」に先生が合わせます。日本人の教育プランナーが毎月、先生と一緒に一人ひとりの進捗を分析して家庭学習のアドバイスをお届けするので、「上の子と比べてどうか」ではなく「その子自身が先月からどう伸びたか」で見守れます。
まずは無料体験で、それぞれが一対一で話す姿を見比べてみてください。公式LINEでは、お子さんのタイプ診断シートと言葉かけマニュアルもプレゼントしています。
きょうだいは、競争相手ではなく、一緒に英語を好きになっていく仲間。10年後、ふたりが英語の動画を並んで笑いながら見ている姿を目指して——そうなれる環境づくりを、同じ母親として、一緒に考えていきませんか。